インビザラインファーストとは

成長期のお子さま、特に乳歯と永久歯が混在している6歳から11歳を対象とした矯正治療方法です。従来の金属ワイヤーを使用した矯正治療と異なり、透明なプラスチック製のアライナー（マウスピース）を使用するため周りから気づかれにくく、また取り外しが可能であることから口腔内の健康を保つこともできます。

インビザラインファーストの特長

装置の特長は大きく分けて3つあります。1つ目は透明であることです。マウスピースは透明なプラスチックを用いて作られています。そのため、周りから気づかれにくいというメリットがあります。2つ目は、取り外しが可能であることです。従来のワイヤー矯正の場合は、歯医者の特別な器具を用いないと装置を取り外して細かい部分まで歯のお手入れをしたり、装置自体を洗浄することはできませんでした。一方でインビザラインファーストの場合は、お子さま自ら取り外すことができるため、これまで通りに歯のケアを行うことができます。また装置も専用の洗浄剤を用いて洗うだけなので、お手入れが楽な点でも優れた矯正治療方法だと言えるでしょう。3つ目の特長は、薄くて滑らかな素材を使用していることです。そのため、お子さまがスポーツをしているとき、休み時間に外で駆け回っているときに口内を傷つける心配がありません。

小児から始める矯正治療の長期的なメリット

矯正治療は親御さまの経済的、時間的な協力が不可欠です。矯正治療は決して安いとは言えず、また定期的な通院やお子さまの口内状態のケアのために時間を費やさなければいけないからです。しかし、成長期から治療を始めることにより長期的な効果が期待できます。歯列矯正は単に見た目を美しくするだけでなく、健康な口腔を維持するための重要な役割を果たします。噛み合わせが適切な状態だと、食べ物をしっかり噛むことができるため食事中に唾液が分泌されやすくなります。唾液は食べ物の消化を助けるため、消化器系に大きな負担をかけなくて済むでしょう。唾液には殺菌作用もあります。口内の唾液が少ない状態だとむし歯や歯周病にかかりやすくなってしまいます。さらに、歯並びが悪いと、発音がはっきりしなかったり、お顔が歪んでしまう可能性が考えられます。早期から矯正をすることによりそれらを防ぐことができます。

痛みを軽減させるための方法

インビザラインファーストを始めたばかりの子供たちは、新しい矯正装置の圧力により一時的に違和感や痛みを感じることがあります。この痛みは、アライナーを入れ替えるたびに数日間続くことがあります。これを軽減するためには、新しいアライナーを寝る前に装着し、最も圧力が強く感じられる初めの数時間を眠って過ごすことがおすすめです。また、どうしても我慢できない場合は、痛み止めを適切に使用することも1つの手段です。

子どもの不安を解消するために歯医者がしていること

歯医者として、子供の不安を軽減するために最善を尽くしています。具体的には、治療の過程やアライナーの働きについて簡単な言葉で説明し、子供が理解できるように努めています。また、子供が感じる恐怖を和らげるため、親しみやすいキャラクターのアライナーケースを提供するなど、治療を楽しく親しみやすいものにする工夫を行っています。

子どもの不安を解消するために親御さんができること

親として、子供の不安を解消するためにできることはたくさんあります。まず、子供が矯正治療を正しく理解できるように説明することが重要です。また、新しいアライナーに対する恐怖を和らげるために、共に新しいアライナーを開封し、一緒にアライナーの状態を確認する時間を持つことをおすすめします。さらに、痛みに対する心配事を共有し、それを解消するための対策を一緒に考えることも有効です。最後に、子供の努力を見逃さず、治療の成功を祝うための小さなサプライズを用意すると、子供のモチベーションを維持するのに役立ちます。

以上のように、インビザラインファーストは子供の矯正治療を効率的で楽しい経験に変える力を持っています。そのメリットを最大限に活用し、子供の不安を和らげるために積極的に取り組むことで、子供の美しい笑顔を守りつつ、彼らの自信を育てることができます。