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【大田区の歯科医師が教える】小児矯正でおすすめなマウスピース矯正装置とは?装置の比較と注意点

歯列矯正は、お子さまが長期的な身体の健康と自信を手に入れられる有効な手段です。近年は、様々な種類の矯正装置が登場していますがそれぞれにメリット・デメリットがあります。今回は、マウスピース型の矯正装置の中でも、インビザラインファースト、マイオブレス、マルチファミリー、プレオルソ、ムーシールドについて特長やメリット・デメリットについてお話します。
当院では、ぞれぞれの特徴を生かして、使い分けております。

 

インビザラインファーストとは

インビザラインファーストは、子どもの顎の成長を利用して歯並びを整えるための新しい矯正装置です。装置が透明であること、取り外しが可能であること、そして滑らかな素材を使用していること等が特長として挙げられます。

 

メリット・デメリット:

装置が透明であるため、従来のワイヤー矯正と比べると目立ちにくく、お子さまが過度に周囲の視線を感じる必要がありません。また、簡単に装置を取り外し、口腔内と装置を簡単にお手入れできる点も長所です。素材の性質上、スポーツをしている時やお友達と元気よく遊んでいるときに口内を傷つける心配もありません。他方デメリットとして、通常20時間以上装着することが求められていますが、装置を取り外している時間が長いと効果がでにくいことが挙げられます。また、日中取り外した際に紛失してしまうと、追加で製作費用がかかることがあります。したがってこの矯正治療方法にはお子さまご自身の管理能力が求められます。

 

マイオブレス、マルチファミリー

マイオブレス、マルチファミリーは、上顎前突(出っ歯)を全ての歯が乳歯から永久歯に生え変わる前に、口周りの筋肉と舌を鍛えることによって綺麗な歯並びや健康的な口腔内を実現するための装置です。さらに、お口ポカンを改善したり、口呼吸から鼻呼吸へ促したりする効果も期待できます。

 

メリット・デメリット:

メリットは主に寝ている間に装着するため、日常生活への影響が少ないことです。学校へ持っていく必要がなく、なくす心配も要りません。また、柔らかい素材を使っているため痛みが出にくく、寝ている間に口内を傷つけることもほとんどありません。デメリットとしては、一晩中装着しなければならないため、装置に慣れるまでに時間がかかる場合があります。

 

他の矯正装置との違い:

インビザラインや金属のワイヤーを使った矯正は、歯並びを治すことを第一の目的としていますが、マイオブレス、マルチファミリーは、口周りの筋肉と舌を鍛えることを目指しています。したがって、マイオブレス、マルチファミリーは本格的な矯正の前段階といっていいでしょう。マイオブレス、マルチファミリーで矯正をしていれば、本格的な矯正治療が必要になった際には、治療期間を短縮でき、費用を抑えることも可能です。

 

プレオルソ、ムーンシールドとは

プレオルソ、ムーシールドは、反対咬合(受け口)の早期治療で、乳歯の時から治療を始めることができ、口腔内の筋肉をトレーニングし、舌や顎の位置や噛み合わせを整える矯正装置です。

 

メリット・デメリット

メリットとして、歯を抜くなどの外科治療を行わずに口腔内の状態を改善することができます。主に就寝時につける装置であるため、日中の影響が少ないこともメリットです。デメリットは、使用にはお子さま自身の努力が求められることです。また、プレオルソ、ムーシールドを一度使用しても、再度治療を行わなければいけない場合もあります。口呼吸や舌の癖など、個々の状況によっては、効果を感じるまでに時間がかかることもあります。

 

他の矯正装置との違い

インビザラインや金属のワイヤーを使った矯正との違いは装置の目的で、マイオブレス、マルチファミリー同様、歯並びを整えることではなく、舌や顎の位置、噛みあわせを整えることに重きが置かれています。

 

まとめ

それぞれのマウスピース型矯正装置には、異なる特長とメリット、デメリットがあります。どの装置を選ぶべきかは、子どもの歯並びや口腔内の状況、生活習慣などによります。矯正治療は長期的なものであるため、子ども自身が納得し、毎日使い続けることができる装置を選ぶことが大切です。適切な選択をするためには、専門的な知識を持つ歯科医師と十分に話し合うことが重要です。