「噛んだときに、下の前歯が上の前歯より前に出ている」
「乳歯だから、永久歯に生え変われば治るのかな?」
「まだ小さいけれど、歯医者さんに相談した方がいい?」
お子さんのかみ合わせが反対になっていることに気づくと、いつ相談すればよいのか迷いますよね。
下の前歯が上の前歯より前で噛み合う状態は、一般に「受け口」と呼ばれ、歯科では「反対咬合」といいます。
受け口は、永久歯への生え変わりで変化する場合もありますが、必ず自然に治るわけではありません。生え変わりまで自己判断で待つのではなく、まずは今の状態を確認してもらうことが大切です。
日本小児歯科学会でも、反対のかみ合わせは永久歯への交換期に自然に治ることがある一方、遺伝的な要因がある場合は自然には治りにくいと説明しています。日本小児歯科学会
今回は、子どもの受け口について、家庭で見ておきたいポイントと相談時期の考え方をお伝えします。
受け口は、見た目だけでは原因を判断できません
受け口といっても、すべてのお子さんが同じ状態ではありません。
歯の傾きが関係している場合もあれば、上下のあごの大きさやバランスが関係している場合もあります。そのため、「下の歯が前に出ている」という見た目だけで、原因や治療の必要性を判断することはできません。
日本小児歯科学会でも、あごの大きさの問題なのか、歯の傾きが原因なのかを確認することが、診査・検査のポイントとして示されています。日本小児歯科学会
「受け口だから、この装置を使えばよい」と先に決めるのではなく、まずはお子さんのかみ合わせや成長の状態を確認することから始めましょう。
「乳歯だから待っていて大丈夫」とは限らない理由
乳歯はいずれ生え変わるため、「永久歯になってから考えればよいのでは」と感じるかもしれません。
確かに、生え変わりによってかみ合わせが変わることはあります。ただし、自然に改善するかどうかは、お子さんによって異なります。
大切なのは、「待つこと」と「確認せずに放置すること」を分けて考えることです。
歯科で状態を確認したうえで、定期的に成長を見守る場合もあります。一方で、検査や治療を検討する方がよい場合もあります。相談したからといって、必ずその場で矯正治療が始まるわけではありません。
まずは「今は経過を見てよいのか」「どのような変化に注意すればよいのか」を確認しておくと、保護者の方も見守りやすくなります。
受け口は何歳から相談すればよいのでしょうか?
かみ合わせが反対になっていることに気づいた時点で、相談して構いません。
日本小児歯科学会では、4~5歳頃になると、あごの大きさや歯の傾きについて精密な検査ができ、治療も可能になると説明しています。また、それ以前でも定期的に小児歯科を受診し、診査してもらうことが大切としています。日本小児歯科学会
ただし、これは「すべてのお子さんが4~5歳で治療を始める」という意味ではありません。
相談する時期と、治療を始める時期は別です。年齢だけで区切らず、歯並びやかみ合わせ、成長の状態に合わせて判断していきます。
ご家庭で見ておきたいポイント
受診前に、普段の様子を少し確認しておくと、気になっていることを伝えやすくなります。
1.自然に噛んだとき、前歯がどう重なるか
お子さんが普段どおりに噛んだとき、下の前歯が上の前歯より前に出ていないかを見てみましょう。
確認のために、何度も強く噛ませたり、あごを無理に動かしたりする必要はありません。保護者の方だけで診断しようとせず、「このように見える」という気づきを歯科で伝えてください。
2.前歯で食べ物を噛み切りにくそうではないか
食事のときに、前歯を使いにくそうにしていないかも見ておきましょう。
食べにくさがある場合は、「どんな食べ物で困るか」「いつ頃から気になるか」を伝えると、診察時の参考になります。ただし、食べ方の様子だけで受け口の程度や原因を判断することはできません。
3.いつ頃から気づいたか
以前の写真や健診での指摘など、気づいたきっかけがあれば伝えてください。
「最近気づいた」「小さい頃から反対だったように思う」といった情報も、相談時に役立ちます。
4.ご家族に似たかみ合わせの方がいるか
受け口には遺伝的な要因が関係する場合もあるため、ご家族のかみ合わせについて尋ねられることがあります。
ただし、ご家族に受け口の方がいるからといって、お子さんの治療方法や将来の状態まで決まるわけではありません。ご家族の情報も含めて、お子さん自身の状態を確認することが大切です。日本小児歯科学会
家庭で無理にかみ合わせを直そうとしないでください
受け口が気になると、「下あごを押せばよいのかな」「上の歯を前に出す練習をした方がよいのかな」と考えてしまうかもしれません。
ですが、原因がわからないまま、歯やあごに力を加えることは避けましょう。自己判断で装置を購入したり、インターネットで見た方法を試したりする前に、歯科で相談してください。
ご家庭では、お子さんのかみ合わせを繰り返し指摘するよりも、「歯が元気に育っているか、一緒に見てもらおう」といった声かけで受診につなげるとよいでしょう。
よくあるご質問
乳歯の受け口は、永久歯になれば自然に治りますか?
自然に改善する場合もありますが、必ず治るとはいえません。歯の傾きやあごのバランスなどを確認し、経過を見てよいか判断してもらうことが大切です。日本小児歯科学会
痛がっていなければ、相談しなくてもよいですか?
痛みがあるかどうかだけで、相談の必要性は決まりません。かみ合わせが反対になっている場合は、痛みがなくても定期健診などで相談しておきましょう。
相談すると、すぐに矯正治療が始まりますか?
相談と治療開始は別です。まずは現在の状態を確認し、経過を見守るのか、検査や治療を検討するのかを相談します。治療を始める場合も、方法や費用、注意点について説明を受け、納得してから判断しましょう。
まだ小さく、上手にお口を開けられるか心配です
ご予約の際に、お子さんの年齢と、受診に不安があることを伝えてください。「受け口が気になるけれど、どのように相談すればよいか」という段階から、医院に確認して構いません。
お子さんの成長に合わせて、相談のタイミングを考えましょう
島田小児歯科・矯正歯科では、まずお子さんのお口の中を診査したうえで、適切な方法をアドバイスする方針をとっています。矯正相談は無料です。島田小児歯科・矯正歯科
「乳歯だから、もう少し待った方がよいのかな」
「治療が必要かどうかだけでも知りたい」
そのような段階でも、ご相談いただけます。
受け口が気になるときは、装置や治療開始の年齢を先に決めるのではなく、今のかみ合わせを確認することから始めましょう。
まとめ
子どもの受け口は、生え変わりで変化する場合もありますが、すべて自然に治るとは限りません。
大切なのは、「乳歯だから待つ」と自己判断するのではなく、今の状態と、これから確認すべきことを知っておくことです。
早めの相談は、必ずしも早めの治療を意味しません。経過を見てよいか、検査が必要か、どの時期に改めて確認するかを整理するためにも役立ちます。
お子さんのかみ合わせが反対になっている、下の前歯が前に出ていることが気になる場合は、島田小児歯科・矯正歯科へご相談ください。
